iPod touchを買った
アマゾンにiPod touchの在庫があって、今なら翌日配達というのを知り、妻を泣き落として注文。
その晩は興奮しすぎて眠れず、iTunesのアルバムアートと歌詞の追加に費やした。
窓から外を眺めて日がな運送屋を待ちわびた、乙女のような日曜日。
ついにiPod touchがうちにきた。
初期設定でわがiPodを名前をつける。
うちのアップル製品は、いつも妻が命名する。
はじめて買ったiBook G4は、「あいぶっくま」。
iPod nanoは、「なのっくま」。
iPod shuffleは、「しゃっほー」。
そして今回はiPod touchということで、「たちくま」と名付けられた。
たちくまくん♪
以下は、使ってみた感想をだらだらと書く。
OSXが動く携帯デバイス
はじめてマックを手にして以来、虜にされたOSX。
ウィンドウを開いたり閉じたり、画面が切り替わることに、どうして過剰な演出が必要なのか。
Webやメールを見るだけの文字が、美しくなければ我慢できなくなったのはなぜなのか。
答えは出ないまま、いつしか私は後戻りはできなくなっていた。
iPod touchの起動画面の文字のフォントにときめく。
小さな画面でも文字がきれいだ。
アプリケーション切り替え時のアニメーションがいい。
メニュー画面でアイコンが選択されると、該当機能の画面が中央から拡大されながら出現するととともに、メニュー画面上のアイコンたちそれに押しのけられるように四方に散らばっていく。
メニューにもどるときは、ちょうど反対に、画面が中央に吸い込まれるように消えると同時に、アイコンたちが引き寄せられるように集まってくる。
メニュー画面の一番下部に表示されているメイン機能のアイコンは、他のアイコンとは位置づけが異なるためか、フェードイン、フェードアウトで他のアイコンとは異なる動作が与えられている。
このあたりの作りが、必要以上にかっこいいのがさすがだ。
音楽の再生画面で本体を横向きにたおすと、アルバムアートの並ぶ”Cover Flow”の画面に切り替わり、画像をめくってアルバムを選択するモードにかわる。
くるっ、ぱらぱら、くるっ、ぱらぱら、くるっ、ぱらぱら・・・。
へらへらと笑いながら、無心に回転とスクロールを繰り返す私は、曲を選ぶことなんてどうでもよくなっている。
タッチスクリーンの操作性
PDAやニンテンドーDSで、今やありふれたものとなっているタッチスクリーンだが、iPod touchの操作は、直感的であることについて革新的だ。
リストのスクロール動作においては、勢いをつけてなぞると「慣性」がついてメニューが滑っていく。
ボタンの多くは、「押す」のではなく、指でスライドさせてかちっと「はめる」ような動作で作られている。物理的に押せないタッチパネルなら、ボタンとしてはこちらのほうが自然に感じられる。
写真を拡大するときには、広げてみたい部分を二本の指で触れて、くいっとひろげる。なんだか淫靡なで楽しい動きだ。
今までなかったことがおかしいと思うぐらいの自然さを持った操作性。
すべてのタッチパネルがこうなるべきだろうと感じる。
Safariの使いやすさ
WebブラウザのSafariの拡大表示機能はすばらしい。
ページ上で、タッチした部分のテキストの幅が画面の最大になるように、自動的に拡大される。
すると、まるで該当の文章だけを切り出したような画面になって、上下のスクロールだけで読み進めることができる。
この機能だけで、携帯電話のフルブラウザやWiiのOperaとは一線を画した操作性を実現している。
使い勝手を絶賛し、家の中なのにPCを使わずiPodでWebサイトを見ていたら、妻に鼻で笑われた。
外観
最近のアップル製品は黒とシルバーを基調としている。
従来のデザインを踏襲した白いイヤホンは少し違和感がある。
私は無骨さを気取りたいほうなので、携帯デバイスにカバーをつけることを潔しとしない。
今回のガラスとステンレスに覆われたデザインには、心がゆらいだが、ジョブスの言葉を引用したこの記事をみて、なにもつけないことを決意。
→参考記事
私だって、傷だらけのiPodのような素敵な大人になりたいものだ。
実際使ってみると、ステンレスはすぐに傷がつくが、ガラス面はかなり強い様子。
指紋の汚れについては、どちらも酷いほどによく目立つ。
歌詞が……
なんと歌詞の表示機能がない。
うちにある初代のnanoですら使える機能がないなんて・・・。
私が一晩かけて集めた歌詞は何の役にもたたなかった。
いつかアップデートで改善させることを切に願う。