自衛隊
イラクに派遣される自衛隊員が匿名でテレビのインタビューに答えていた。
「自衛隊というのは、やりがいをみつけることが非常に難しい場所だ」
「われわれの中では、自分たちの存在の意味を見出したくて今回の派遣に志願するものも多かった」
大義が疑われている戦争の後始末に、派遣の是非についての議論が尽くされていないという批判の中、戦闘が終わっているとも終わっていないとも言われる土地に送り出される自衛隊。
政治的なニュアンスを廃する意味で用いられる見送りの家族の黄色いハンカチすら、元ネタを作った映画監督に「的外れだ」と批判されたりする自衛隊。
なぜかイラクでは、日本製品の工場を建て、失業者に仕事を持ってくると信じられている自衛隊。
多様化した価値観のせいで存在の空虚さに悩みだしかねない感じの、陳腐すぎる「現代性」の象徴のようなわれわれの軍隊。
どうかご無事で。