妄想と現実のはざま

私の黒歴史な日記置き場

水戸黄門の新シリーズを考えてみた

水戸黄門の新シリーズを考えてみた。


諸国を旅する好々爺。
その正体はいうまでもなく天下の副将軍。


しかし、少々旅が長すぎたようだ。
最近、ぼけがはじまった黄門様。
その影でのさばる助さんと角さん。
進む権力の腐敗構造。


今日も団子屋の店先で、町の代官が裏で悪い商売をしていることを知ったご一行。
調べてみなさいという黄門様の指示のもと、助さんと格さんは利権を我が物にしようと動き出す。


Vシネのような手口で女の子の口を割らせる助さん。
最愛の息子を人質に、代官を脅す格さん。
お銀さんのお色気シーンは、もはやモザイクなしには放送できない。
うっかり八兵衛が、ちょっとうっかりすぎる


番組の終盤には、すっかり助さん格さんの手下に成り下がった悪党たち。
ぼけた黄門様を満足させるために行われる、時代劇初の、まったくやる気の感じられない殺陣シーンは、手元のおぼつかない老人に対してあからさまにやさしい。
哀愁が漂う音楽の中、何も知らない無邪気なご隠居が、罪のない手下たちに杖で殴りかかる。
「この紋所が目に入らぬか」とおなじみの印籠が出るころには、黄門様以外の誰もが権力というものの恐ろしさを嫌というほど思い知らされている。


小さな悪を隠れ蓑に、巨悪のはびこる現代を描いた水戸黄門、衝撃の新シリーズ。


「黄門様の小さなおせっかいに、今日も多すぎる血が流れた」


・・・などとパソコンに書いていたのは、はや3年も前のことだ。
あのころはまだ、昼間から大学にもいかず、下宿の屋上でウィスキーを飲みながら
「今この町にミサイルが飛んできたりしたら、人生少しは充実するかもしれないなあ」
などとぼんやり考えていた。
いろんな意味で間違っていたな。


大学生活ももうすぐ終わりです。