映画「Hush!」をみた
映画「Hush!」をみた。
いいシーンがたくさんあった。
とくに、部屋に閉じこもっている朝子を、二人が心配して訪ねてくるシーン。
大切な人に優しくなれることのすばらしさを、思いしらされた。
あまりに優しい映画は、自分にはねかえってきて、痛い。
泣いている背中をさすってあげる優しい手が、見ていてどこか居心地悪くもある。
私は誰かの居場所になれるだろうか。
この映画の監督がゲイだということは、後で知った。
パンフレットのインタビューによると、ゲイゆえに、満たされなかった人間関係がある。
映画にあふれる優しさは、満たされない思いをフィクションに込めた、祈りのようにも見える。
それは昇華というべきなのか、代償に過ぎないのか。
優しい映画をみたら心が暖まるいうのは、たぶん間違いで、心はおびやかされて、人を求める。